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格安宿泊・金利優遇…「子ども手当」商魂過熱(読売新聞)

 「子ども手当」の支給が6月から始まるのを前に、手当を当て込んだ商品やサービスの売り出しが相次いでいる。

 制度には「ばらまき」との批判が強いうえ、売り出される商品などは本来の子育て支援という狙いとは異なるものも多いが、不況にあえぐ民間企業からは「景気浮揚の起爆剤に」との期待も漏れる。一方、申請窓口の自治体には支給に向けた問い合わせや相談が殺到しており、〈月1万3000円〉を巡る騒動は当分、収まりそうにない。

 「子ども手当で家族旅行!」と銘打った宿泊プランを企画したのはホテル日航奈良(奈良市)。6月から3か月間、中学生以下の子ども連れを対象に、3人までの1室の宿泊料を手当と同額の1万3000円とした。1日5室限定だが、広報担当者は「奈良へ足を運ぶきっかけにしてほしい」と話し、地元で開催中の平城遷都1300年祭との相乗効果を狙う。

 高島屋京都店(京都市)は5日まで、子供服やおもちゃなどを1万500円以上買った人を対象に、6月30日まで店内の飲食店で利用できるドリンク券を配った。「手当の支給時期に、家族で再来店してもらう狙い」(同店広報)という。

 香川銀行(高松市)は4月以降、保護者にタンブラーなどのプレゼント攻勢をかけ、約3000人分の子ども手当振込口座の開設予約を勝ち取った。百十四銀行(同)も、口座を開設した顧客には7月から住宅や教育ローンの金利を割り引くサービスを実施するとアピール、「支給開始前の今が勝負」と意気込む。

 自治体では職員が支給の準備に追われる。大阪府門真市では、多い時で1日200人近くが申請手続きや相談に訪れるといい、窓口となる同市福祉助成課の前に列をなす。

 生徒の4分の1が中国籍や中国人の親を持つ小中学校もあるという同市では、理解が十分でないためのトラブルも多い。日本人の配偶者として在留資格を得た中国人女性が、母国で中国人男性との間にもうけた子どものために申請するケースなどもあった。担当者が通訳を交えて「支給対象外」と説明しても押し問答になり、何十分も食い下がられたといい、「中学生以下の子どもさえいれば無条件に支給されるとの誤解がある」とこぼす。

 神戸市では、4月中旬に支給対象世帯に必要書類を郵送して以降、問い合わせが急増。「記入方法がわからない」といった相談や、書類に親権の一部を指す「監護」などの法律用語が書かれていたため、「難しい言葉が多すぎる」といった苦情が、4月末までに約4600件殺到した。

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